仮義足処方例
- 両下腿切断
- 上肢切断も合併
- 活動レベル:K3
しばらく前の症例です。
上肢切断に対しては能動義手(仮義手)を処方しています。
このような症例の懸垂方法はピンロック式がいいでしょう。
PTBカフベルト懸垂はベルトを手で留めねばならず、上肢切断を合併している場合には選択しづらいです。
シリコーンライナーはいつものデルモウェーブです。本義足ではデルモウェーブではなく、ウェーブなしのデルモになっています。
足部はこの時オットーボックの1E56アクションを選択しました。両下腿切断なので足元はできるだけグラグラしない安定性の高い足部を選択したほうがいいと考え、低床かつ硬めの足部であるアクションを選択しました。
実はアクションは実はこれっきり処方していません。この症例は本義足前にいろいろな足部を試されました。
キンテラやプロフレックスLPも試したのですが、値段に見合うメリットを感じることができず、最終的にはオットーボックのトライアスを自治体から支給してもらっています。
トライアスはプロフレックスLPよりも低活動向けの足部ですがこれで十分だそうです。ご本人は中活動の方です。
両下腿切断においても足部パーツはユーザーの活動レベルに応じて選べばいいと思いますが、あまり柔らかい足部を選択してしまうとバランスが取りづらくなるので要注意です。
低活動な方には低床足部がおすすめです。例えばテリオン(ソフト)です。Jフットもおすすめです。
高活動な方であれば、わりと片側下腿切断と同じ考え方で足部を選択しても問題ないと思います。タレオやプロフレックスのような足部もありだと思います。