義足と義手のリハビリテーション

切断のリハビリテーション医療

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【義足処方例】下腿義足 K2レベル PTBカフベルト懸垂

仮義足です。 切断原因は糖尿病による足壊疽、活動レベルはK2*1です。 義足の処方内容 懸垂方法:カフベルト懸垂 ソケットの形状(荷重方法):TSB(Total Surface Bearing) シリコーンライナー:デルモクッションライナー(オズール社) www.p-supply.co.j…

【義足処方例】下腿切断 K3レベル ピンロック懸垂

下腿義足の処方例です。仮義足です。 高齢女性、切断原因は非糖尿病性、活動レベルはK3*1 写真のような義足を処方するにあたり決めなければいけないのは懸垂方法、ソケットの形状、シリコーンライナー、足部の種類の4点です。なぜこの4点かというと、これら…

Kレベル|下肢切断者の活動レベル分類

切断者の活動レベルの表現方法にKレベル、Medicare Functional Classification Level(MFCL)というものがあります。 Kレベルはアメリカ合衆国の公的医療保険制度であるメディケアにおいて使われている移動機能を分類する指標です。 世界の義足関係の論文で…

義足ユーザーが車いすを使うことについて

切断レベルやその人の活動レベルによって車いすを使うこともありだと思っています。 僕は義足とそのリハビリテーションを提供する立場として、患者さんにはできるだけ義足を装着して歩いてほしいと思っています。 しかし、義足を必要とする患者さんの中には…

コンピュータ制御膝継手の正しい呼び方

義足のコンピュータ制御膝継手について原稿を頼まれていて、そろそろ書かかねばと思っている今日この頃です。 こういう原稿を書く時は自分が正しい用語を使っているか気をつけるようにしています。 また、日本の文献だけでなく海外の文献もできるだけ当たる…

切断術後のソフトドレッシングについて

※この記事は2020年11月4日に以下の記事に更新しました。 切断術後のソフトドレッシングにはスタンプシュリンカーを推奨します - 義足と義手(下肢切断と上肢切断)のリハビリテーション ↑ 弾性包帯によるソフトドレッシング。私が巻きました。 切断直後のソ…

切断術後の断端ケア 保湿はとても大事です

断端ケアは大事で、僕の病院では患者さんが転院して来られたらすぐに看護師さんから指導してもらうようにしています。 手術した病院から当院に転院してきた直後の患者さんの断端を見ると、断端がカピカピのことがよくあります。これはあまりよろしくないです…

義足できれいに歩ける身体ができているかをみるチェックポイント

大腿切断者がきれいに歩けるかどうか、私が判断しているポイントは義足側でしっかりと片足立ちができるかという点です。きれいに歩く大腿切断者はだいたい義足側にしっかり体重をかけて立位姿勢をキープすることができます(少しは何かにつかまっていてもOK…

大腿切断者にこれだけは行ってほしい日々のストレッチ

大腿切断術後は股関節の屈曲外転拘縮(断端が曲がって外を向くこと)が起きやすいです。この拘縮が強くなってくるときれいに歩けなくなります。義足のアライメントも変えなければいけません。 放っておくとどうしても屈曲外転拘縮は起きてきやすいので、日々…