下腿義足の処方例です。仮義足です。
高齢女性、切断原因は非糖尿病性、活動レベルはK3*1
写真のような義足を処方するにあたり決めなければいけないのは懸垂方法、ソケットの形状、シリコーンライナー、足部の種類の4点です。なぜこの4点かというと、これらの理解が下腿義足の本質的な理解とつながっているからです。
- 懸垂方法:ピンロック式
- ソケットの形状(荷重方法):TSB
TSBはTotal Surface Bearingの略、ソケット全面荷重という意味です。 - シリコーンライナー:柔らかくて膝が曲げやすいシリコーンライナー
第一選択はデルモウェーブ(オズール社)がよいと思います。
- 足部:中活動者用の足部
当院ではアシュア(オズール社)もしくはトライアス(オットーボック社)を処方することが多いです。
義足足部:1C30トライアス | Ottobock JP https://www.ottobock.co.jp/prosthetic_le/joint/foot/1c30/
義足を処方するドクターには患者さんの状態を把握した上で、上記内容を義肢装具士に伝えてほしいと思います。
義足に関わるドクターの仕事はここに関われるようになるともっとおもしろくなります。
細かいパーツの名前は義肢装具士さんに聞きながらじゃないと普通は決められないと思いますが、義肢装具士さんに「あとはよろしく」とすべてを丸投げするのはやめましょう。