義足と義手のリハビリテーション

切断のリハビリテーション医療

【義足処方例】下腿義足 K2レベル PTBカフベルト懸垂

f:id:gisokutogishu:20200531112744j:plain

仮義足です。

切断原因は糖尿病による足壊疽、活動レベルはK2*1です。

義足の処方内容
  • 懸垂方法:カフベルト懸垂
  • ソケットの形状(荷重方法):TSB(Total Surface Bearing)
  • シリコーンライナー:デルモクッションライナー(オズール社)

    www.p-supply.co.jp

  • 足部:Jフット(今仙技術研究所)。低活動者用です。

    www.imasengiken.co.jp

糖尿病を原因とした切断で、高齢な場合は基本的に第一選択はカフベルト懸垂が良いです。

キャッチピンによるピンロック懸垂が一番と考えている人も多いですが、意外とキャッチピンは取り扱いが難しいです。空気が入らないように履くとか、キャッチピンを正しい方向に向けるとか、クッションライナーよりも厳密に正しく装着することが求められます。

シリコーンライナーは装着方法が悪いと断端に傷ができたり、トラブルを起こす原因になります。

クッションライナーがいい加減な履き方をしていいというわけではありません。しかし、キャッチピンよりは簡単です。そのため高齢かつ血管原性切断の低活動な方々に向いているということです。

当院ではまず第一にカフベルト懸垂、キャッチピンによるピンロック懸垂でもいけそうな人はしばらくしてチェックソケットの段階でピンロック懸垂に変更しています。

カフベルト懸垂は古くて廃れた懸垂方法だと考える方もいるようですが、高齢低活動な切断者が増えている今こそ見直されていい懸垂方法だと思います。