義足と義手のリハビリテーション

切断のリハビリテーション医療

仮義足での足部パーツの選び方

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仮義足リハの現場において足部はどのように選択すればいいでしょうか?

完成用部品に載っているすべての足部パーツの中から選びますか?

それでは時間がいくらあっても足りません。

回復期リハ病院で行われる仮義足リハ入院では通常、入院期限があります。期間あたりのFIM利得、実績指数も見ていかなければいけません。

そんな中、義足パーツ選びに多くの時間を費やすことは有効でしょうか?

私は、患者さんが義足を履きこなしてうまく歩けるようになるために、義足を使いこなすための理学療法の時間に多くを費やすべきだと思います。

ではそのような時間の制約がある中で、患者さんに適した義足パーツはどのように選べばよいのでしょうか?

上の画像を見てみてください。私がよく処方している義足の足部パーツです。活動レベルごとに整理してみました。

活動レベルKレベル|下肢切断者の活動レベル分類 - 義足と義手(下肢切断と上肢切断)のリハビリテーション)ごとに、というのがポイントです。

基本的に患者さんの活動レベルが正しく把握できていればそう大きくパーツ選択を間違えることはありません。

上の画像はあくまで一例ですが、義足はあまり見たことがないのでよく分からないという方は参考にしていただくとよいと思います。どのパーツも私が患者さん達に処方したことがあるものです。

実際の仮義足リハの現場で試してみる足部パーツは2、3個にとどめておくことをおすすめします。似たようなパーツをたくさん試しすぎると逆に混乱してしまい、いつまでも決まらない場合があります。

患者さんの納得が得られたら処方します。

候補に挙がった義足パーツはカタログでどのような特徴があるのか確認すると勉強になります。

ちなみに上の画像の灰色がかった足部パーツは以前よく処方していたけど、最近は処方が少なくなっている足部です。

かわりにタレオやプロフレックスの処方が増えています。

靴に合わせて踵の高さを調整できる足部は今のところプロフレックスLPアラインをよく処方しています。

(2021/10 更新)