義足と義手のリハビリテーション

切断のリハビリテーション医療

切断術後のソフトドレッシングにはスタンプシュリンカーを推奨します

切断術後の仮義足リハビリテーションではソフトドレッシングといって、断端を適度な圧で圧迫するという治療が行われます。

目的は断端の成熟(腫れを引かせる)を進めるためです。

今年の5月にこちらに記事にしました。

gisokutogishu.hatenablog.com

この時はまだ弾性包帯を使う方法を推していました。

弾性包帯による圧迫は古くから行われているソフトドレッシングの基本です。仮義足のリハビリテーションに関わる理学療法士や医師はできるようになった方がいいでしょう。

しかし、この方法は巻き方に習熟が必要です。重要な点は末端をキツめにして近位に行くほど巻きをゆるくしなくてはいけません。近位がきつくなると断端が腫れてしまい逆効果です。

何度も巻くことで上達しますが、最初はなかなか巻くのが難しいです。技術の定着を図るのも現実的には厳しいです。夜間に包帯が外れた時どうするの?とかそういう問題もあります。

そのため、最近は当院ではソフトドレッシングの基本はスタンプシュリンカーというものを使うようにしています。

www.p-supply.co.jp

これは簡単に言うと断端に履く弾性ストッキングです。

寝ている間に外れたりしないので便利です。患者さん自身で簡単に履くことができます。

欠点は自費購入になることです。5,000円くらいします。

スタンプシュリンカーは急性期病院にいる間に導入してもらってもいいです。

回復期リハ病院では日中はシリコーンライナー、夜間はスタンプシュリンカーにするようにしましょう。