義足の欠点の一つに「ねじれの動き(内外旋の動き)」が再現できていないということがあります。
人間の身体では主に足関節や股関節がねじれの動きに対応してくれています。
義足の足部パーツではカーボンファイバーの素材がねじれの動きに少しは対応してくれますが、その効果はわずかです。
その欠点を補う義足パーツにトーションアダプターというものがあります。
最大±20度ねじれてくれます。
このパーツは下腿義足ならあまり必要ないと思います。
大腿義足になると、このパーツが入っていることで方向転換する時に義足側を軸にして回転しやすくなります。
トーションアダプターの上の部分が回ってる様子、分かりますでしょうか?
股義足の場合、大腿切断と違って股関節が残っていないので、トーションアダプターの有用性がより高まります(十分というわけではありません)。
本来は股継手に回旋の機能が付いていればいいのですが、残念ながら日本で手に入る股継手にはそのような機能は付いていません。
なので、少しでも回旋の動きを再現するためにトーションアダプターを役立てるというわけです。
今回は股離断や大腿切断で検討してみるといいパーツの紹介でした。
参考になれば。