こちらは前腕切断の女性が使っている能動義手です。
仮義手です。
断端の長さは健側比68%と標準的な長さです。
断端の成熟がまだ激しい時期ですので、ソケットの懸垂力を確保するために顆上支持式ソケットにしました。
ハーネスは9の字ハーネスです。
断端の長さが標準的なので、ソケット内で断端が回旋してしまう心配はなく、9の字ハーネスでも問題ありませんでした。
手先具はハンドです。
手継手を迅速交換式にしていますので、フックを付けることもできます。
この方の場合、能動義手のリハビリ(OT:作業療法)を、まずはじめにフックでやりました。一通りリハビリを終えた後にハンドでもリハビリを行いました。
フックとハンドでは多少手先具の使い方が異なってきますので、どちらの手先具でもリハビリを行った方がいいです。
現在は自宅で家事をする時はフックで、外出をする時はハンドに付け替えて使っています。
能動義手はきちんとリハビリ(OT)をやれば使えるものですので、上肢切断者は皆、仮義手で能動義手を経験したほうがいいと私は考えています。