義足と義手のリハビリテーション

切断のリハビリテーション医療

【義足処方例】大腿切断 K2〜3レベル NK6とプラグつきローテータ

大腿義足の処方例です。仮義足です。

f:id:gisokutogishu:20201218230212p:plain

  • 切断原因:糖尿病
  • 神経障害合併
  • 視力障害合併
  • 健側に糖尿病足変形あり
  • 活動レベル:K2〜3レベル

活動レベルは微妙で、まだ若いので本来K3レベル相当なのですが、合併症がいろいろあるためにK2レベルとも考えられます。

処方のポイントです。

50代で判断力と基本的な身体能力はあるのでピンロック式のシリコーンライナーを選択しています。

田舎暮らしで悪路も歩かれるということでしたので膝継手は手動で固定膝にできるNK-6+Lにしました。
ナブテスコ株式会社|Mobility Assist|義肢装具

足部は低〜中活動者向けで当院でよく処方しているアシュアです。
フレックスフット アシュア(完成用部品) | オズール製品・ソリューションカタログ

ターンテーブルはねじれの動きを出してくれるプラグつきロテータ(LAPOC)を採用しました。今回初めてこのターンテーブルを処方しましたが、方向転換がしやすくなったと患者さんからは好評でした。

www.imasengiken.co.jp

靴は糖尿病の方によく購入していただいているあゆみメディカルです。
Re-Lifeサポート02 7E | 公式 あゆみシューズ通販

糖尿病を原因にして切断された方は神経障害が必発で、それによる健側の足変形も必発と考えてください。

もちろんこの症例にも健側足部に対して足底装具(インソール)を処方しています。

退院時には介護保険も導入し、少し長めの約4ヶ月の入院リハビリテーションの後、自宅退院されました。

参考になれば幸いです。

gisokutogishu.hatenablog.com